視覚を通して体に染み入る様なモノは、多くはない。
特にギャラリーや美術館で見るアートと呼ばれるモノを
見る時には、「アート」だと予め決め込んでみているのだ。僕らは
「アート」という名の免罪符をつかいすぎているのかもしれない。
たまに、そういう思い込みを裏切られる出会いほど嬉しいモノはない。
ミズマアートギャラリーでの宮永愛子展「house」の最終日。
ナフタリンで作られた日用品がライトアップして展示されて
いた。椅子やハイヒールが遠い世界の全く別な「何か」に感じられる。
不思議な感覚だった。視覚を通して皮膚で感じる作品だと思った。