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2009年 06月 26日
熱い!暑すぎるので資料を持って図書館に逃げ込む。カスタムショップの
代車が、あまりにも平和すぎる国産のスクーターなのでいつもなら 挨拶もしない近所の奥様方が、「おはよう」と頭を下げてくれる。 オートバイは、とても不安定な乗りものである。その不安定さを 享受し車体を倒しながらカーブを曲がると言う重力に逆らった行為を 勇気を持って行った時に快楽にも似た快感が味わえる。トルクがあり 車重が、あれば尚の事だ。すべては、絶妙のバランスの上で行われる。 技術と知識と失敗を繰り返した積み重ねの経験が、モノを言う。 私にとって、絵を描く事ととても似ていると常々思う。 今日は、父の命日である。私には忘れがたい日であり、何かの始まりの 様な日でもある。図書館で携帯が鳴った。愛車が直った様だ。資料を 整理しつつ気持ちは、時速55マイルの風景の中にいた。ピックアップ センサーが、エンジンの熱でただれていた。経年劣化らしい。20年前に 作られた愛車も、いたるところにガタが来ているがそれはそれで愛おしいのだ。 父は、52歳と言う年齢で他界したが、ある意味、寿命を全うしたと思える様に なって来た。カスタムショップでは、還暦を超えた先輩ライダーたちの話を 聞かせて貰った。無茶をしてきたレベルがちょっと違う。でも論理的で正当だ。 知性すら感じる無鉄砲さは、高度経済成長を支えて来たカッコイイ大人の見本の 様にすら思える。そして、敬愛するカスタムエンジニアは、言った。 壊れたエンジン内の部品を見て「こんな設計、俺なら絶対しないといつも思う」 のだと。「だからこの商売やってんだよ」と。 私の子供のに沢山いた、一生懸命働き、沢山本気で遊ぶ、かっこいい大人に久しぶり に出会った。私は、あの様なカッコイイ大人になりきっていないようだと思った。 明日は、山梨あたりまで走ろうと思う。人生は無駄で遠回りでも良い様な気がする。
by kentarobaba68
| 2009-06-26 23:59
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