朝7時から工事の騒音で起こされる。
家の前に廃墟があるのだが、それを取り壊し始めた様だ。
ここに越して来て8ヶ月、毎日見た風景が、いきなり変わる事に
驚きを隠せなかった。この建物の屋根には、3月まで雪が残り
少しずつ変わるミラノの景色を、いつも見せてくれた。
東京の池袋近くに椎名町と言う街があり ここに来るまで住んでいた。
そこにも、規模は小さいが、家の前に廃屋があった。夏は、つたが
生い茂り、秋には枯れて冬には雪が積もる。当たり前の事だが
そんな廃墟が、僕は気に入っていた。しかも、こちらの建物は
壊して建て直すという事自体、少ないので非常にまれな事らしい。
国立図書館を建設しているらしいが、まだまだ時間はかかりそうだ。
夕方、声楽家の友人が友達を連れて遊びにきてくれた。
ワイン等を飲みつつ楽しい時間が過ぎた。ミラノは、クラッシック音楽を
学ぶ人が、多い。それだけ優秀な教授がいて施設も充実しているのだろう。