1500年代初頭に活躍したルネッサンスの巨匠。
「大公の聖母」の背景はおそらく100年後くらいに黒に塗られた
であろうと言われている。その無名レタッチャー(修復家)も相当な腕の
持ち主だったであろうと思う。特にマリアの左手の表現がもの凄い。
画面全体の雰囲気も含め、惹き込まれると言うより見れた事に感謝の気持ち
すら湧いた。一点一点の見せ方が見事でイタリアで見るより確実に
見やすい。まさか日本で見られるとは。
その後、池袋に移動しパリから帰国したばかり吉村芳生さんの帰国報告会を
聞く。多作であること。現代生を表現する事。独自なモノを探る事。還暦前後
であろう画家のエネルギーに少し酔った。